【イエメンの旅】モスクのある風景@サユーン [イエメン]
イエメン東部、「ワディ・ハダラマート」にある町、サユーン。
ワディ(涸れ川)の谷底にある小さな町には、たくさんのモスクがあり、
建物の屋上から眺めると、あちこちにミナレット(尖塔)が見られます。
とはいえ、モスクはサユーンに限らずどこでも見られますが、
この町の特徴的なのはモスクに併設された「聖者廟」です。
聖者廟とは、イスラム教の聖者のお墓ですが、
この地域では特に信仰が篤く、数多く目にすることができます。
写真の中央に見える、緑色のドームがそれで、
何か魔法使いの家のような不思議な形。
なんともエキゾチックで、サナアなどはちょっと違った
独特の風情を醸しています。
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【イエメンの旅】幻想の世界の入り口@サナア [イエメン]
イエメンの首都、サナア。
世界遺産にもなっている旧市街の入り口に大きな門があります。
バーバルヤマン、バーブ・アル・イエメン、つまりイエメン門と
呼ばれるイエメンの象徴とも言える門です。
この門から先は、イエメン建築が立ち並ぶ幻想の世界。
一方この門の手前は近代的なビルやホテルが並ぶ新市街です。
(といっても日本人の目から見ればパッと見は大差ないのだけど)
旧市街はもともと城壁に囲まれていて、門も複数存在していたそうですが、
現在城壁も門も残っているのはここだけで、それだけになおさら「入り口」感が
あって、朝から晩まで多くの人が行き交います。
サナアの空港に到着した旅人の多くも、まずはここから
歩き始めることが多く、サナアのへそのような存在です。
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【イエメンの旅】不思議の国の宮殿@ワディ・ダハール [イエメン]
イエメンの首都・サナアの近郊にある「ワディ・ダハール」。
ワディとは涸れ川のこと、要は谷です。
そんなワディ・ダハールの名所と言えば、
写真のこの建物です。
岩山の上に立つかなり奇妙な建築で、
その見た目から「ロック・パレス」と呼ばれています。
1930年代にイエメンを支配していたイマームの
夏の離宮だった建物なんだそうです。
入場料を取られますが、中は伝統的なイエメン建築で、
窓からはワディの風景が一望できます。
・・・というか、てっきり中世の宮殿かと思いきや、
実は20世紀の建物。イエメンでは中世と現代の
境い目がよくわかりません。
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【イエメンの旅】窯焼きパン職人@サナア [イエメン]
イエメンの首都であり世界遺産でもあるサナアの旧市街。
古い町並みを散策していると、あちこちにパン屋をみかけます。
写真はとあるパン屋にて。
(なぜか子どもはジャンビーアも差した正装・・・)
このパン焼き窯でパンを焼くわけですが、イエメンのパンは2種類あります。
ひとつが中近東地域では一般的な「ホブス」と呼ばれるパン。
日本で言うところのピタパンみたいな平べったいパンです。
煮込み料理とかにつけながら食べるのが一般的。
そしてもうひとつがケダムと呼ばれる雑穀パン。
こちらはピタパンに対して、フランスパンみたいなパンで
アラブのパンのイメージとは違い、中はふわふわしてます。
ホブスはがっつり食べる昼食向けで、ケダムは朝食で
よく食べられているようです。
どちらもおいしいのですが、個人的にはケダムが好み。
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【イエメンの旅】ワディのオアシス@サユーン [イエメン]
イエメンの東部にアラビア半島で最大の「ワディ(涸れ川)」があります。
「ワディ・ハダラマート」というワディで、幅が約2km、長さが160km。
深さが300mもあるので、川というより谷です。
今回はその谷底にある都市のひとつ、サユーンをご紹介します。
サユーンは「百万のヤシに囲まれた町」と呼ばれる砂漠のオアシスの町です。
まさしくワディの谷底にあり、町の裏には300mの岩壁が迫ります。
サナアやシバームといった派手な町並みではありませんが、
静かでのんびりとした雰囲気で、個人的には好きな町のひとつです。
観光化はされていないので、みんな普通に暮らしていて、
イスラム特有のホスピタリティでみな気軽に声をかけてくれます。
「幸福のアラビア」を感じさせてくれる素敵な町です。
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【イエメンの旅】食堂ごはん@サナア [イエメン]
「食堂ごはん」シリーズ、第1回はイエメンの食堂ごはんです。
まず最初に、勝手に始めたこのシリーズの説明ですが、
名物料理的なものはガイドブックなどでも調べることができますが、
そうではなくて、町の大衆食堂で普通の人がどういうものを食べているのかを
紹介していこう、というのが企画の趣旨です。
さて、イエメンです。
以前にイエメンの魚料理を紹介しましたが、今回紹介する写真のメニューもやっぱり魚。
ごはんはビリヤニと呼ばれるいわゆるピラフです。
中近東からインド、中央アジア、さらには中国のウイグルにかけて、
広く一般的に食べられているもので、パラパラのお米の
スパイシーピラフといった感じです。
たいていカレーのようなソースがつきます。かなりおいしいです。
あと、これまた中近東では一般的な食べ物ですが、
写真奥がトマトと玉ねぎの生野菜サラダです。
かなり豪快な一品ですが、全体に油っぽい料理が多いので、
生野菜と一緒に食べると口直しになって意外とイケます。
そして、イエメンならではの一品が写真右の魚です。
前にも書きましたが、やはりさほど美味しくないのが残念なところ・・・
≪まとめ≫
イエメンの食堂で食べられるものは、おおむね他の中近東諸国と
似たようなもの。ただし、魚だけは特徴的。
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【イエメンの旅】男は黙って、半月刀!@サナア [イエメン]
部族社会のイエメンでは一人前の男の証として、
「ジャンビーア」と呼ばれる半月刀を腰に差します。
まるで時代劇のように大人はほぼ100%差していますし、
写真のような子供でも差しています。
このジャンビーアはイエメン男子のこだわりアイテムで、
ステイタスシンボルでもあります。
高いものだと数百万円もするそうなので、
言ってみれば腕時計みたいなものでしょうか。
ちなみにあくまでも装飾品なので、
刃はほとんど切れません。
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【イエメンの旅】砂漠の摩天楼@シバーム [イエメン]
イエメンの世界遺産、「砂漠の摩天楼」の異名をとるシバーム。
写真のように砂漠に突然現れる高層ビル群は相当エキセントリックです。
すべて土レンガでできていて、高さ30メートルほど。
7階建てぐらいのビルが旧市街に密集して立っています。
途中で色が変わっているところは増築部分で、
子供が結婚すると新婚用にフロアを追加していくそうです。
それを繰り返しているうちに上に上に伸びてきたのだとか。
同じイエメンのサナアの旧市街もすごいけど、
こちらの建築もかなりのおどろきです。
さらにシバームのすごいところは、世界遺産にも登録されている
観光地にも関わらず、まったく観光化されていないところです。
交通の便が悪くて不便なのも理由だとは思いますが、観光客もいないし、
いわゆるお土産物屋みたいなものもほとんどありません。
ちなみに公共の交通機関は存在しないので、
乗合タクシーか車をチャーターするしか移動手段がありません。
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【イエメンの旅】夜の旧市街@サナア [イエメン]
エキゾチックなイエメン建築のなかでも
もっとも美しいのが「カマリア窓」です。
窓の上部に半円型のステンドグラスがはめ込まれていて、
昼間は室内に色とりどりの光が差し込みます。
そして、逆に夜になると、室内の明かりが
ステンドグラスを通して外に漏れ、幻想的な雰囲気となります。
写真は、イエメンの首都・サナア。
世界遺産にもなっている旧市街の夜の風景です。
一面に広がるイエメン建築の家並みから
色とりどりのレリーフが浮かび上がります。
路地には街灯も少ないので、暗闇に
一層ステンドグラスの明かりが際立ち、
芸術作品のようです。
ちなみにカマリア窓のカマリアとは
「月」の意味だそうです。
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【イエメンの旅】イエメン建築の摩訶不思議@サナア [イエメン]
イエメンの建築はとても独特で、はじめて見た人は
たいていびっくりします。
お菓子の家のようでもあり、悪玉の城のようでもあり、
いずれにしても圧倒的な異文化感。
写真はイエメンの首都・サナアの旧市街で見かける
一般的なイエメン建築の民家です。
まず特徴的なのがその高さ。
普通の家でもたいてい7階~8階建てで、サナアが
「世界最古の摩天楼都市」と呼ばれるゆえん。
下層階は物置や貯蔵庫になっていて、
3階あたりからが居住用。
そして、最上階がマフラージと呼ばれる、
いわゆる「カートルーム」です。
もう一つの特徴が「カマリア窓」と呼ばれる
明かりとりの窓です。
写真ではわかりづらいのですが、窓のうえに
半円型の小窓が付いていて、それぞれに
美しいステンドグラスがはめ込まれています。
機能としては明かりとりなのですが、
室内はステンドグラスの光で
とてもロマンチックな雰囲気になります。
夜は夜でとても幻想的なので、
これについてはまたあらためて。
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【イエメンの旅】イエメンでは意外に魚を食べる@サユーン [イエメン]
イエメン料理と言って、何かを思い浮かべる人は
ほとんどいないと思いますが、イエメンでは意外と魚を食べます。
アラビア半島というと砂漠のイメージが強いですが、
イエメンは紅海とアラビア海に面し、漁業が盛んです。
そのため、海辺の町はもちろんのこと、内陸部の
砂漠の町でもふつうに魚料理が出てきます。
写真はサユーンという砂漠の町で食べた魚料理。
料理名も何の魚なのかもわかりませんが、
左側の黒いかたまりが魚です。
カツオのような魚をガチガチに焼いたもので、
確かに魚の味はするけど、お世辞にも
おいしいとは言い難い一品です。
しかも、パサパサなのでごはんも進まない・・・
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【イエメンの旅】カートルーム@サナア [イエメン]
イエメンと言えば「カート」です。
カートというのは、見た目ふつうの緑の葉っぱで
噛んでいると覚醒作用がある麻薬みたいなもの。
イエメン以外の国ではほぼ禁止されているので、まあ麻薬ですね。
噛んでみても苦いだけで、特に覚醒感はないのですが、
長時間噛んでると少しずつ効いてくるのでしょう。
写真はイエメンのおうちにある「カートルーム」です。
イエメンの建築様式については、別の回で触れるとして、
たいていこのカートルームは最上階など、眺めのいい部屋が
あてられることが多いです。
で、何の部屋かというと、その名のとおり、
みんなでカートを噛む部屋です。
イエメンではしばしば「カートパーティー」なるものが開かれ、
政治家や企業の会議なんかもカートパーティーで
行われることが多いのだとか。
イエメンはイスラム教の国でお酒が飲めないので、
つまり、居酒屋で飲み会をしたり、料亭で談合したりするのと
同じような感覚なのだと思います。
酒か、
麻薬か。
まだ酒のほうがマシなような気もしますが・・・
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